2018-04-30から1日間の記事一覧

ガラスの肖像  中村千尾  (詩ランダム)

ガラスの肖像 中村千尾サウザンクロスの下で生れた日を數へるように小さな幸福が輝いてゐる私の頰の冷たい夜 水晶のブランケツトの上に落ちた一滴の涙のように透明な日日を愛し一つの新しい希望を記錄する 二月のシベリウスよ 星の音を聞くためにこの靑銅の…

Echo's Post-mark 乾直恵  (詩ランダム)

Echo's Post-mark 乾直惠 銀鼠色の手袋が、ぼくに强ひる。──もつとランプの芯をお攪き立て ! と。 光にみちたその芝園で、ぼくは幾枚もレタア・ペイパアを書きほぐす。 あなたはぼくの脚もとから、ほろほろ崩(こぼ)れる、砂丘のやうに。 そして、花が咲いて…