2018-08-24から1日間の記事一覧

平畑静塔  (モダニズム俳句)

・花が散る村のポストへ看護婦が ・そのころの解剖(ふわけ)の畫帳曝しあり ・舟鉾の螺鈿の梶があらはれぬ ・瀧近く郵便局のありにけり ・燈籠と泳ぎ別るる荒男見ゆ ・白き霧あふれて開く朝の門 ・セツト輝(て)り含嗽ぐすりの色靑き ・女優出て月光冴ゆるセツ…

横山白虹  (モダニズム俳句)

・春晝の線路步めば咎めけり ・病院の春夜の跫音(あおと)たまさかに ・椿道ふむや漂ふ月の色 ・自動車の灯おつるところ草の王 ・霧の奥灯るごとく月出でぬ ・よろけやみ七夕ながすものに從(つ)けり ・よろけやみあの世の螢手にともす ・街上の雪はしきりに圖…