2018-10-18 航海 その他 瀧口武士 (詩ランダム) 航海 瀧口武士 夜おそく、船長室の窓をあけて、彼らは小さな會話を始める 秋 Cabinの窓に秋が來た河岸にある舟舟舟あの帆柱をかぞへてごらん──猫が居るから 高臺 三月の高臺は鶯曇りである坂になつた段々の街で午前の時計が鳴り合つてゐる遠い市街に電話をかけると馬車のひゞきも聞こえてくる春になつた海邊の街から汽車が鐘をならしてやつて來る 庭 梨の花椅子雲室の裏に新道がある 『園』(椎の木社 1933) 瀧口武士 古き市街 詩ランダム