2018-06-27から1日間の記事一覧
再會 西條成子 靑きみかんを剝く日の様に 香る愛の中での祈りの様に 爪色の空氣は振動して うらうらと物語りの煙りの中に 思ひ出は黃菊の唄を唄ふ。 『MADAME BLANCHE』第13号 昭和9年(1934年)2月 西條成子 青き絵筆に西條成子 雲西條成子 独楽西條成子 策取…
洋服店の賣子など 酒井正平 うつし取らない日射しをかんじ フトコロで 八ツ手の葉が切りぬかれた 駈けだしながら あそこでもカラス・ウリの實が唄つてゐる あとのつかない顏が 廣場にゐた…… 『MADAME BLANCHE』第17号 昭和9年(1934年)8月 酒井正平 画布に塗…
肢 酒井正平 きつとみてゐる硬い顏からはなれて數字ともちがふしノハラではあそんでもキマツテヰルそういふ時に汽車が動き竹の林は薄い日を嚙んでる 『MADAME BLANCHE』第17号 昭和9年(1934年)8月 酒井正平 画布に塗られた陰について酒井正平 航海術酒井正平…