形なきもの
朝
ふり敷いた雪に散る光
室のうちはまだ冷えびえとしてゐるに
どこか幸福なものが心に芽ぐんでゐる
瓶のヒアシンスに凝つてゐる蕾、
ひえびえと冷氣のしみる肩に私は飢を感じながら、
何か幸福なものを身にする
朝
もの捉へるものは形なきものであるが、
⚫
美しい孤線を虛空にひく、
空は靑さが消え、一面の白紙、
誰がこの美しさを描いたか、
はるかに愛するの泛ぶ。
誰としもない愛する人が
朝
ふり敷いた雪に散る光
室のうちはまだ冷えびえとしてゐるに
どこか幸福なものが心に芽ぐんでゐる
瓶のヒアシンスに凝つてゐる蕾、
ひえびえと冷氣のしみる肩に私は飢を感じながら、
何か幸福なものを身にする
朝
もの捉へるものは形なきものであるが、
⚫
美しい孤線を虛空にひく、
空は靑さが消え、一面の白紙、
誰がこの美しさを描いたか、
はるかに愛するの泛ぶ。
誰としもない愛する人が