2017-10-25から1日間の記事一覧

廣江ミチ子 Ⅲ(新庄祐子名義)  (モダニズム短歌)

火山 ・霧すくなく立つ かたむけよと我がてのひらをかへす めざめてあればまなかひにくもる歌よ ・入江ある島にすむわづかなる作法にいたいたしいまひるの朗誦の吃音である ・麻の袋 その低いトオン 老いたソリジア 濱名湖の靑い寫眞がうつる ・人工の印象 …

神山裕一   (モダニズム短歌)

・帆柱の四五本が搖るる月夜空しろく羽ばたきて過ぐるものあり ・人或は眺めやるべし海原に夜ふけて赤く月ぞ照らせる ・夜はふけてやどかりうごく磯の岩娼家のあかりおよび來らず ・磯の空ときにひるがへる蝙蝠(かはほり)は月夜さやけみよく遊ぶらし ・部屋…