沈黙 山中富美子 (詩ランダム)
沈默
山中富美子
石の窓にからまる花らの明るい深みから
草に落ちる影ら、生々とずるい微笑よ
やがて死ぬのだった人の出發を
思出すたびに。
アトリエの冷たい柱のかげ、生きてゐるのは夢だつた。白い腕につみとる溫かみのやうに。
英訳詩集"Eki Mae Poems" vol.(DOMINICAN UNIVERSITY of CALIFORNIA 2009)より
山中富美子
石の窓にからまる花らの明るい深みから
草に落ちる影ら、生々とずるい微笑よ
やがて死ぬのだった人の出發を
思出すたびに。
アトリエの冷たい柱のかげ、生きてゐるのは夢だつた。白い腕につみとる溫かみのやうに。
英訳詩集"Eki Mae Poems" vol.(DOMINICAN UNIVERSITY of CALIFORNIA 2009)より